第1章 出会い
家出する。
そうだ。家出だ。一からやり直せばいいのだ。もちろん親にも迷惑はかけるだろう。しかしそれよりさきに自分が壊れる。するしかない…
でも家出って?どこで?どうやって?わからない。
そんな事を考えて歩いていると胸が痛くなり悲しくなって来た。そりゃそうだ。暗い駅付近一人だ。怖い。頭の中を横切る。こういう時は音楽だ。最近ハマっている流行りの歌だ。聞いている側も一緒に歌いそうになる。
『~♫~♪~♫~♪♪~』
トントン、
『ひゃぁわ、あわい!??!』
変な声が出た。
はっず、?!?!?!?!
いや、え?なになになになになに。普通にホラーなんだけど?!?!?!
え?え?
恐る恐る後ろを向く。
すると、高身長の二十代前半くらいの男性が一人立っていた。