第1章 出会い
「な、なんだ!お前ら私が何をしたと!!」手を掴まれたサラリーマン風のおじさんは顔を真っ赤にしながら怒鳴り散らしている。
周りの人はーなになに?ーえ、あの子痴漢されてたのかな?ーとザワザワしてくる。
恥ずかしい…どうしよう…と思っているとスッと影が出来る。顔を上げると目の前の影の正体が人だと分かった。
「あの…」
「…そのまま動くな。」
ー顔見えないようにしてくれたんだ。大きな彼はその身体で私を周りから隠してくれたのだと分かった
それによく見たら2人とも秀徳高校の制服を着ている。
「で、真ちゃんコイツどーする?」
目の前の彼は私を隠しつつ
「とりあえず駅員に引き渡すか警察に任すのだよ。」