第9章 途切れることがない縁
「……全く……マフィアのくせにセキュリティが甘過ぎるよ…私がいたときと機密資料の隠し場所が変わっていない」
太宰は資料を探す
「早くしたほうが良い、すぐにバレる」
「わかってるよ、さて……70億も支払って虎を買おうとしたのは何処の誰かな__?」
太宰の動きが止まる
「誰なの?」
琴華は太宰が持っている資料を覗き込む
「!?」
「……此奴等は……」
防犯ベルが鳴る
「お、いかんいかん」
「足止めは私がするから逃げて」
「何言ってるの?君も一緒に行くのだよ」
「え?」
琴華が戸惑っているうちに太宰は琴華の手を掴み、走り出す