第9章 途切れることがない縁
しばらく経ったの頃、太宰は琴華に近づく
「立てるかい?」
「……」
「!?」
突然、琴華が飛びついたと思いきや、太宰を押し倒し首を短刀で突きつける
「随分と物騒だね」
「今更何しに来たの?」
「さっきも行った通り、君を迎えに来た」
「そんなの頼んでない」
「また、私を見捨てるつもりで言っているんでしょ?私をもう、何も望ませないで」
「……久しぶりに会った時、驚いたのだよ……4年前と比べて大人になって、顔も、髪も更に綺麗になっていて……」
「口説いても無駄、私は軽い女じゃない……」
「だろうね…はぁ、一旦この話は保留ね」
「中也が言っていた通信保管所のところまで案内してほしい、久しぶりすぎて忘れてしまったのだよ」
「わかった」
(嘘つき、本当はわかっているくせに)