第34章 再来
「琴華、黙って私について来てほしい」
「うん?良いけど……」
太宰が向かった先は路地裏
路地裏に着いた瞬間、太宰は口を開く
「琴華、私に宿ることは可能かい?」
「宿る?紅達みたいなこと?」
「嗚呼」
「うーん、出来なくもないと思うけど多分無効化されるよ?」
「私の異能は触れないと発動しない、だから触れなければいい」
「それは言うには簡単だけどやるにはむずい、でもやってみる、てか急にどうしたの?」
「尾行されてる」
「あ、じゃあボコる?」
「いや、良い……むしろこれはチャンスだ」
「チャンス?」
「何でもない……とりあえず私の中に__」
「出来ない可能性もあると思うから文句言わないでよね」
琴華は目を閉じ、手をかざす
その後、琴華の体は光に包まれ、太宰の中に入る
“あ、出来た”
太宰の頭の中に琴華の声が響く
「安心したよ」
※ここからは琴華のセリフは心の中、つまり太宰にしか聞こえない状態