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酸化した世界で君と詠う

第29章 横浜事変


「問題はそこじゃ、何故妾達がこうしてお主らの前に現れることが出来るのか……それで妾はある仮説を立てた、それは妾達の能力を失った琴華は陽香に取り込まれ、陽香の中で死んだ……そうとしか考えられぬ、本来なら数日経たないと現れる筈が琴華が死んだことによって妾達は自由に現れる」
 
「陽香は琴華を使って何かするつもりだ、だから力を貸してほしい」

「このままだと横浜はあいつの手に__だから私からもお願いします」

「良かろう」

「私も力を貸すよ」

「俺も貸すとするか」

「私も!」

「……太宰、会議を開く……貴君らも参加してほしい」



数十分後__会議室
事の顛末を聞かされる探偵社社員達

「そんな……琴華さんが……」

「お姉さん……」

「にわかに信じ難いな」

「琴華の安否が心配だねぇ」

「琴華ちゃん……大丈夫かな」

「凄いことがあったんですね」

「乱歩、判ったことはあるか?」

「全然、推理しようとするけど何故か判らない」

「それはそうじゃ、相手は嘘に嘘を被せ、真実を隠す……奴の異能は邪神が乗っ取っておるから今は2つある、元々は嘘を操る異能……そしてもう一つは闇を操る異能じゃ」

「なるほど、だがこれだけは予想がつく……陽香は今週中__いや今日あたり何かを仕掛けて来るだろう」

「そんな!!」

「あいつを仕留めきれなかった俺の落ち度だ……」

「後悔しても琴華ちゃんが帰ってくるわけじゃないし、今は作戦を考えよう……燈夜」

「嗚呼、そうだな」

会議は続いたが結局陽香について何も分からず、気づいたら夜になっていた







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