第27章 横浜事変 〜前夜〜
(このままだと紅もやられる可能がある……)
「紅、私も戦う……足手まといになるかもしれないけどその時は私を見捨てて」
琴華が紅の横に行く
「お主を見捨てる訳にはいかん、妾達の役割はお主を守ることじゃ」
「例え紅達が望まなくても私には玲夜の能力がある……援護くらいは出来ると思う」
「はぁ……仕方なかろう」
「感謝するよ」
「二人同時……いいでしょう」
紅と琴華は陽香を挟み打ちにして攻撃をする
陽香は避けて消える
(相手の戦闘センスが判らないから攻撃が当たらない……動きが早いし忍者と戦っている気分)
「琴華、気をつけるのじゃ」
「うん」
あたりを見渡す
「気をつけるのはあなたですよ」
「がはっ……」
「紅!!」
紅の声がしたほうを見ると紅が倒れて、姿が消えかけていた
「!?」
「残りはあなたですよ、琴華様」
(力の差が凄い……私では勝てない、でも太宰さんを見捨てて逃げるわけには……)
“主……俺と融合しろ”
(はあ!?融合しろって?)
“こんなことは言いたく無いが今の主は弱い、だから俺と融合して力を出す……神粋玲の力より劣るがな”
(一瞬、失礼なことを言われたような……まぁ良いけど)
“これは主の判断に委ねる、もし俺と融合したら10分後、元に戻る……その前にあの女を倒せば俺達の勝ち、だが10分以内に倒せなかった場合、俺は紅達と同様に消えそして主は普通の人間と同じになる”