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酸化した世界で君と詠う

第27章 横浜事変 〜前夜〜


「!?」

(何で陽香さんが無傷なの!?あたった筈なのに)

「本当に馬鹿ですね、何故私がこうして攻撃を受けていないのか教えてあげましょうか」

「……」

「私は琴華様の“玲”は効かない………私は邪神ですからね」

「言ってる意味が判らない」

「月詠家が2つあることは知っている筈です、現世の月詠の巫女は滅び、神界にいる月詠の巫女はまだいる……ですが琴華様のお母様である琴葉様が現世に留まり、月詠の巫女を現世でそのまま継承をした為性質が変わったのですよ、恨むなら琴葉様と生まれてきた自分を恨んでください」

(矢っ張りお母さんは神界生まれで月詠の巫女だった……)

「ご丁寧な説明、どうもありがとう」

(考えるんだ私……まだ方法がある筈)

「考えごとなんて随分と余裕ですね」

琴華の目の前には陽香が居た、ナイフで琴華の脳を刺そうとする

「!?」

(拙い!!)

「琴華!!」

紅が出てき、琴華を守る

「あ、ありがとう」

「早く離れるのじゃ」

「退け、神風情が」

陽香が紅を蹴り飛ばす

「主!逃げろ、今の主では勝てっこない」

「足止めはするので逃げてください」

輝羅と鈴が出て来る

「で、でも……」

「玲夜、お前は琴華の中に居ろ、危険になったらを守れ」

“了解”

玲夜の声が脳に響く

「ぞろぞろと……」

陽香と紅、輝羅、鈴の戦いが始まった


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