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酸化した世界で君と詠う

第22章 魔人の策略


「えぇ、私はその本を使って罪の__異能者のない世界を創ります」

「やって見給えよ__やれるものなら」

「では、いずれ……“約定の地”にて」

太宰が倒れる
フョードルはその場から去ろうとする

「夏式、天鳳極光砲・一点砲」

「!?」

フョードルの頭上から莫大な熱を持った光の弾が落ちて来るがすれすれのところで避けた

「残念……殺すつもりで放ったのに」

琴華が殺気を出しながら言う

(嫌な予感が的中してしまった)

「月詠の巫女……」

フョードルの後ろから獣の唸り声がする
背後には白虎の姿の輝羅が居た

「なるほど、“本”の守護獣ですか……」

琴華は建物の上から降りて、地面に足をつける

「これで逃げ場は失ったわけだけど大人しく殺されてくれるよね?」

「それは出来ません、私には目的がありますから」

フョードルがそう言うと煙玉を地面に叩きつけ、視界が悪くなる

「輝羅!太宰さんを守って」

「了解」

輝羅に命令を出し、琴華は異能を使って煙を払う
そこにはフョードルの姿が見当たらない

「………逃げられたか」

「主、太宰は思ったより重症だ……」

(もっと早く着けば太宰さんは重症にならなくて済んだのに……異能を使って治したいけど無効化されて出来ないと思うし……)

「救急車を呼ぶしかなさそうだね」

琴華は太宰に応急処置をして救急車を呼んだ


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