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酸化した世界で君と詠う

第22章 魔人の策略


太宰は福沢が倒れていた場所に居た

「此処が社長が襲われた路地裏か……社長が最初に見た血溜まりだね」

太宰は腰をおろし、地面を見る

「謎の血溜まり、行き止まりからの攻撃、宙を踏んで歩く異能__成る程ね、犯人が判った」


その頃、ポートマフィアの首領である森鴎外はフョードルによって刺され、福沢と同じ状態になっていた
別の場所でフョードルが現れ、彼は何かを探しているよう様子

「………?帽子は……」

「捜し物はこれかい?」

フョードルの帽子を被った太宰が手を振る

「……貴方ですか」

「仮面の男すら囮にした二重暗殺、君ならその位はするだろうと思ったよ……だから逃亡経路を読み、待ち伏せて貰った……似合う?」

「全く」

「なら返すよ」

フョードルの帽子を投げて返す太宰

「“魔人”ドストエフスキー……君らしい遣り口だ、哀れな神父殿の頭を弄って暗殺者に仕立て上げ二重組織の長を襲わせるとは」

「それでご用件は?」

「社長に盛った毒の正体を教えて貰おうか………君の目的は判っている、“本”を得る為には横浜の異能者を根絶やしにする必要がある、けど君達“鼠”には組合のように街ごと焼き払う兵力がない……だから暗殺で探偵社とマフィアの頭を落とそうとした」



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