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酸化した世界で君と詠う

第19章 領域


「主〜起きろよ〜」

「疲れているのではないのか?集中して異能を使ってた訳だし」

「いい加減、起きるのじゃ」  

「琴華様……起きてください」

「ん?」

聞き慣れた声が聞こえて琴華が目を覚ました

「ようやく、起きたのじゃ……この寝坊助」

「紅……?どうしたのその姿」

紅を含む他の四神達は何故か姿は違った
紅は朱雀……つまり鳥、鈴は龍、輝羅は白虎、玲夜は亀?の姿になっていた

「えーと、誰でもいいから何で私がここにいるのか教えて」

「簡単に言えばお主が探偵社員になったことで福沢諭吉の異能が発動し、新たな力を開放した……とでも言うのかのぅ」

「だから紅達は、姿が違うのか……え、じゃあ新たな力って何?」

「新たな力……それは領域じゃ」

「領域?」

「領域とは自分の世界を作り、相手を引きずり込ませることが出来るものじゃ……異能力で言うと異能空間じゃな」

「へー凄い」

「ちなみに、現実世界と領域の時差は変わらん……が、操ることが出来るのじゃ」

「あ!!」
 
「どうしたのじゃ?」

「ようはここで1時間過ごして、現実世界では私が消えて10秒後に現れることが可能ってことだよね!?」

「出来なくはないのじゃが……お主、まさか怠けるつもりかのぅ?」

「いえーす、私……全神経をかけて異能を使っていたからもうくたくたなんだよね、少し休憩」

寝転ぶ琴華

「はぁ……その頭脳を別のことに使ってほしいのじゃ」

感覚的に一週間過ごした琴華はその後、現実世界に戻った



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