第11章 やっと会えた(過去編)✳︎寺本俊
中3の始業式。
公園でなんとなくブランコに乗っていた俺がふと思い出したのが屋上であった女。
たしか、名札の色からしたら3年だったような気がする
だったら今は高1か、、、、
なぜ、この時あの女の事を思い出したのかはわからない
俊「え、、あれって、、」
もしかすると俺があの時あの女に出会ったのは運命かもしれない
トンっとブランコから飛び降りた。
公園を横切るこの近くの高校の制服をきた茶髪の女の背中めがけて走る。
【俊「お姉さん何年生すか?」】
ブランコが漕ぎ手を失い力なく揺れる公園のそば。
【明結『高1だよ。てか、手離して』】
少女に抱きつく少年は今まで以上に嬉しそうな笑みを浮かべていた
俊「(やっと、、、やっと、会えた。。。。)」
心の中でそう、叫びながら。