第3章 いつまでたっても何処にいても✳︎威土冬也
その後、僕たちのもとに子供ができるのはそう、遅くはなかった。
バンッ
冬「明結!っ!この子って……」
その日の午後、病院から電話が届き急いで駆けつけた
外にいた看護師に入るなって言われたけどそんな事お構いなしで飛び込んだ病室にいたのは、明結と、小さな小さな赤ちゃんだった
明結『はぁ……はぁ…、んっ、冬也、、と、…はぁ、私の、、子供、、、だよ』ニコッ
冬「……ありがと。がんばってくれて」
寝台の上、汗だくでいる明結の手をぎゅっと繋ぐ。
明結『ううん。はぁ、、い……よ。』
冬「本当にありがと」
まだ、少し息のあがっている明結の頬を撫でもう一度お礼を言う
それから、3年たったある日。
明結が事故にあった。
病室に駆け込んだ僕がみたのはたくさんの管がついている明結の寝顔。
冬「……先生。明結は?明結はどうなるんですか⁉︎」
先生「落ち着いて聞いてください。はっきりといいますが奥さんの体調はかなり悪いです。」
冬「なっ⁉︎」
はっきりといいすぎだよ。
そんな事言われると次の言葉は嫌なことしかでてこない
先生「一命は取り留めましたが、いつ、お亡くなりになるかもわからない状態です」
冬「……先生なんでしょ?先生なんだからなんとかしてよ‼︎‼︎明結を、明結を助けてよ‼︎」
先生「わたくしも助けたいですが。こればかりは……」
冬「くっ。」
その日、明結は目を覚ますこともなくずっと眠っていた。