第9章 影山飛雄 可愛いのは
ズボンだけを身につけて
上半身は何も身につけないまま影山君がひょいっと私を持ち上げる
重たいだろうし‥
恥ずかしいし‥
おろして欲しくて抗議してみるけどもそのまま影山君の部屋まで軽々と運ばれていく
「もう何回もイッてくたくたのくせに‥大人しく抱っこされててください」
一年生で
私より歳下なのに‥しっかりした身体
いっつも可愛い影山君の逞しい腕にドキっとする
『飛雄君‥力持ちだね‥』
落ちないようにキュッと影山君の首に腕を回して抱きつきながら
ぽそりと小声で話すとニヤッと影山君が笑う
「だから言いましたよね?俺‥男ですから」
『っ‥知ってます‥知ってたけど‥』
改めて身体の大きさや力の違いを感じて
顔がまたさらに熱くなる
「知ってたけど‥?」
『かっこよくて‥やっぱりみれない‥』
目の前にある整った顔に
筋肉のついた逞しい身体
いつも見てるはずなのに
改めて意識すると恥ずかしくなって抱きついて顔を隠す
「花澄さんにそんなにかっこいいって言われたら俺‥舞い上がりますよ?」
かっこいい影山君の耳が少し赤くなる
やっぱり‥こんなところは可愛くて愛おしいな
つい少し笑みを溢す
「あっ‥笑いましたね?何考えてたんスか?」
ベッドの上にはふわふわのタオルが敷いてあって
その上に優しく下ろされる
『ううん‥なんにもないよ』
「嘘‥絶対また可愛いとか言おうとしてましたよね?」
ギシ‥とベッドが軋んで私の上に覆い被さる
『えっ‥なんでわかったの‥んっ‥』
くちゅりと唇が重なって
角度を変えながら何度も影山君の舌が絡み合う
「花澄さんの事なら分かりますよ‥どんだけ俺があなたの事好きと思ってんスか」
唇から熱い吐息が漏れて
何度も重なり合う唇に身体が影山君のことを求めて疼きだす
「ふっ‥そんな顔で見つめなくても‥すぐに挿れてあげるんで待っててください」
影山君が先程とめたズボンのチャックをカチャリと外してジップを下げていく