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空回り&星の砂⭐︎ 短編集【銀魂】

第3章 占いは信じなくても当たる時は当たる・前 【星の砂⭐︎】


時計が秒針を刻む音が聞こえる

そっと瞼を開けると最初に目に映ったのは見覚えのある天井だった

そのままゆっくりと身体を起こし、辺りを見回す

日が傾いてるところをみると私はかなりの間眠ってしまっていたらしい

『…お腹すいたな…』

そのまま部屋を出てまだ眠い目を擦りながら縁側を歩いた

あ…何かいい匂いする。

お腹が空いていることもあり、ほとんど開いてないような目でも匂いのする方へ歩くことが出来た

『ブッ!』

すると、いきなり縁側の角から現れた人物にぶつかりその場に尻餅をついた

『痛ッ…もう誰っ…』

眉間に皺を寄せ顔を上げると目が合ったその人物は私を静かに見下ろす

「…」

『あ…あの…ごめんなさい』

すぐ様立ち上がり頭を下げると、突然目の前の男の人は私の首根っこを掴み持ち上げた

『わッ!ちょ…いたたたたた!!』

そのまま男の人に連れてこられたのは"食堂"と書かれた一室だった

中に入るとそこには大勢の男の人達がいて、賑やかにご飯を食べていた

「おう来たか総悟!今日のカレーは美味いぞ!」

男の人達の中の1人がカレーを食べながらこちらに振り向き言った

「局長、あとで結衣ちゃんにも持って行ってあげましょうよ」

「あぁ、きっと腹も減ってるだろうからな」

少し気弱そうな男の人の口から私の名前が飛び出す

「ほら総悟、お前も早く座って食え」

「近藤さん、その前に1つ聞きてェことがあるんですが…」

そう言って男の人は首根っこを掴んだまま、私をみんなの前に見せる

「誰ですかィ…





このガキ」

私を見つめる男の人達は一斉に目を見開いた

『ちょ、ガキじゃない!私にはちゃんと大石結衣って名前があるんだから!!』

「え…」

「「「…えええええええ!!!?」」」

近藤さんと呼ばれる男の人が手に持っていたスプーンを床に落としたと同時に食堂には男の人達の驚きの声がこだましたのだった
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