第1章 一途な恋
翌日、沖田と朝一番に"おはよう"の挨拶を交わす為早起きして正門の前に立ち彼を待ち伏せていると、何かどこかで見た事ある人が慌てて走って来た
「あ、おはよう桜ちゃん」
えっと…この人確か…
『あ!山崎君だ、おはよう』
「あれ、もしかして忘れてた?同じクラスなのに忘れられてた?」
『今日も相変わらず地味だね』
「いい天気だね。的に言わないでくれる!?」
山崎君は同じクラスだけど、普段あまり目立たない為、地味扱いされがちだ。
けど実際は、沖田や同じクラスの近藤君や土方と部活が同じこともあってか仲が良いみたいでいつも4人で共に行動してることが多い。
『くっ…恨めしぃ』
「あの…目が怖いんだけど!」
だけど山崎君は親切だし、優しいし…
「で、桜ちゃんはこんなとこに立って何してんの?」
『え?もちろん朝一番に沖田におはよって…』
「そ、そうなんだ…頑張るね」
私の話もちゃんと聞いてくれる良い人だ。
『てっきり山崎君と一緒に来ると思ったんだけど…おかしいな。…もしかして今日休み?』
「いや来てると思うけど…あ!きっと委員会だよ、今日は朝一でミーティングだから」
『え、そうなの!?じゃあもうすでに誰かと"おはよう"の挨拶交わしてるかもってこと!?』
「か…かもね」
朝5時からずっとここにいたというのに、いつの間に中に入ったんだ沖田…。
『わ、私行くね!じゃあっ』
「う、うん」
山崎君に手を振って校舎へ入ろうとした時、ふとある事を思い出し足を止めた
『あれ?山崎くんも確か同じ委員じゃなかったっけ?』
「ハハ…」
私の言葉に山崎君は冷や汗を掻きながら苦笑いした