第21章 卒業【最終回】
[山崎side]
「近藤さん、いい加減泣き止めよ」
「う"っ、だってよぉ」
「そうですよ、俺達4人とも同じ大学じゃないですか」
式を終えた俺たちはよく昼休みを過ごした屋上に来ている
委員長を慰めていると、どこからか煙草の匂いがして裏の方へまわると銀八が壁にもたれながら立っていた
「お、ジミー君じゃん」
「最後の最後で間違えないでください、山崎です」
こちらを向いた彼はそう言って手を振った
「…ここに来るのも、今日が最後になるんですね」
なんだろう…長いようで、とても短かった気がする。
遠くの景色を見つめ言うと銀八はタバコを噴かし言った
「なにセンチになってんの、じゃあ1年に1回銀八会でも開くか?」
「ハハ、それもいいですね」
「ま、1年どころか毎日でも会いたい奴はいるんだろうけどな」
そう言った銀八の目線の先には手すりに肘をついて同じく遠くを見つめる沖田さんの姿があった