第18章 クリスマスデート
クリスマスまであと2週間、
それまでに何としても沖田を誘わなくちゃ!
そう思ってはいたものの、実際に直接言って誘おうとすると何だか恥ずかしさと、もし断られたらという時の不安でなかなか言うことが出来ない
そんなことを続けてるうちにクリスマスまで1週間を切ってしまった
落ちつけ私!!
今日こそ言うんだ!
放課後、帰ろうとする沖田を引き止めた
『沖田っ!!』
「…?」
『あの…えっと…』
「何でィ…」
『その…ら、来週の…』
「…来週…?」
『く、くくくくりっくりっ』
「栗?」
『く、くりくりクリスマス!!
といえばやっぱりサンタだよね!』
「…は?」
やっぱりだめだ!!言えない!
『ごめん!やっぱり何でもないアハハ』
沖田は若干引いていたようだったけど上手く誤魔化すことは出来た
『うん。良かった良かった!!』
「良かったじゃないイイイイ!!!」
『ぐはっ!』
後ろからさっちゃんの飛蹴りを食らった私は教室の壁を突き破った
『さっちゃん!!?殺す気!?』
「神楽ちゃんとお妙さんから話は聞いたけど、まさか男一人デートに誘うくらいでそんなにビビる子だとは思わなかったわ」
『え…』
「1ヶ月もあったのにまだ誘えてないなんてお笑いね。そんなんじゃ他の子に先越されちゃうのも時間の問題よ」
そう言ってさっちゃんが指差す先には数人の女の子たちに囲まれている沖田や土方の姿があった
「彼らとクリスマス過ごしたいって子はあんただけじゃないのよ…みんな同じことを思ってる。女はみんなそんな中で戦ってるのよ」
『……』
「ま、私は銀八先生だけだけどっ!」
『さっちゃん!!…私、ちゃんと誘えるかな…』
「…あんたの好きって気持ちが本当なら誰にだって負けないわよ」
さっちゃんはそう言って教室を出て行った
「ねぇ沖田くん!クリスマスうちでパーティーやるんだけど良かったら来ない?」
「土方くん!クリスマスの日空いてるー?」
「俺ァ…」
『沖田っ!!』
私が叫ぶと女の子たちは静かになった
「吉野……」
沖田は目を見開き驚いて私を見つめた
『話があるの!』
私が沖田を好きな気持ちは
絶対誰にも負けない!!