第14章 片想いに終止符を
『…いいよ別に。また子に殺されそうだし、高杉怖いし』
「お前ほんと可愛くねーな」
そんな話をしていると突然誰かに腕を引っ張られた
『わっ!』
「えらく仲がいいんですねお二人さん」
その声に反応して顔をあげると私は驚きのあまり言葉を失ってしまった
何故ならそこにはさっきまで私が頭を悩ませていた
「俺も仲間に入れてくだせェ」
沖田がいたからだ
び、ビックリした!!
ていうか沖田近っ!
思ったより今の沖田近い!!
「オイ沖田、その変態女いい加減離してやれ。気絶するぞ」
高杉の言葉を聞いて沖田は掴んでいた私の腕をそっと離した
た、助かった!
「オイ」
『はい?』
「お前…前から高杉と仲良かったっけかィ?」
少し拗ねたようにそう聞く沖田に思わず鼻血が出そうになるのを必死に抑えた
ちょっと待って、これじゃまるで私が変態みたいじゃんか!!
『あー…いや仲良くはないけど、たまに相談とか乗ってもらったりしてて』
「ふーん…相談って?」
しまった墓穴掘った!!
いくらなんでも沖田のことでーなんて言えないし…
こういう時はとぼけるに限る!
『そ、そんなの言えないよ!あ、もしかして沖田、私と高杉に嫉妬してるの?』
ダメだ、これもうこれとぼけてない!
ただの馬鹿じゃん私!!
ちょ、高杉そんな目で見ないで!
悲しくなるからっ!
青ざめた顔で沖田を見ると彼は私とは違って顔を赤くして視線を下に向けた
「別に…」
それだけ言ってその場を去ろうとする沖田に高杉は言った
「相談つったって大したことじゃねーよ。精々今晩の天気は晴れるといいなとか、んなもんだぜ」
「天気?」
そう言って眉間に皺を寄せながら沖田は高杉を見つめる
ま、まさか高杉!
花火大会のこと私が誘いやすいようにしてくれた!?
ちらりと高杉を見ると彼は珍しく私の方を見て微笑んでいた