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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第10章 知らない女の子と五条くん




「私が食べてあげよう」


一人称こそ同じ「私」だけれど、私と違って五条くんの手を自ら掴み、自分の口元まで引き寄せた……


「夏油くん」


五条くんが拒絶をするよりも早く、桃が乗ったスプーンは夏油くんの口に吸い込まれた。


「寧々ちゃんが嫌がっていたからね。悟、子供っぽい事はやめろとあれほど言っただろう?」


男の人にしては長い黒髪をお団子にまとめて、ダランと垂らした前髪が特徴的な夏油くんは呆れた顔を隠さない。


「夏祭りの時のことをちっとも反省していないね」


「今はもう寧々は俺のこと大大大好きなんだよ」


「別に大大大好きじゃないのだけれど」


嫌いじゃないし、普通でもない、それ以上かもしれないとは思っていたけれどね。


そんなに大きな気持ちでは…まだ、まだ…ないはずよ。


そんな私の答えに五条くんは悲しそうに目を潤ませ…は、しなかった。


「寧々は人前でイチャつくタイプじゃねーんだ。今も本心では俺のこと好きすぎて困ってんだよ」


「さすが五条くんね。イカれてるわ」


食べ終わったスプーンをカチャンと置いて、後ろでこっそりと様子を伺う硝子に目配せをする。


「硝子が夏油くんを呼んだの?」


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