第3章 ミケの提案
ごもっともな意見に頷きそうになりながら、
赤面したまま考えを巡らす。
だが、大きな疑問が一つだけあった。
そんな提案をしてまで
私の匂いが嗅ぎたいというのは、
一体どういうことなのだろう?
そんなに私の匂いはクセになるか?
自分の体臭がどんな匂いなのか、
自分では全く分からないが
匂いに敏感な人がそれだけ言ってくれるのなら、
もしかしたら魅力的な匂いを
発しているのでは……
そんなどうでもいい
妙な自信が湧き出してきた時、
「まぁ返事は急がない。
お前がしたくなった時に
俺の部屋に来ればいいだけの話だ。」
と、ミケはフッと息を漏らす。