第2章 呪術高専
傑「風海、悪いがコレを着ててくれ。」
水着の上からTシャツを被せられる。
傑さんの香りがする。安心する香り。
けど、さっき変じゃないって言ってくれたのに、Tシャツ着せられるって…やっぱり似合ってないってこと?
少し悲しくなった。
あなたが喜ぶと思って選んだのに…
みんなでじゃんけんをして、荷物番と買い出し係を決めた。傑さんと灰原くんに決まった。こんなにじゃんけんで盛り上がるとは思わなかったけど、さっきの悲しい気持ちは無くなった。
悟「残念だったな、傑!」
悟さんが私の肩を抱きながら、豪快に笑う。
守ってくれるから安心だけど傑さんと行きたかったな。途中で交換しよう。
傑「硝子、頼んだよ?」
まずは波際でパシャパシャ遊んだ。海に足をつけると、海の感覚に懐かしさを感じる。あぁ、私ってやっぱり人魚なんだなと思った。
海に入ることになり、浮き輪なんて必要ないくらい泳げるけど、大きな浮き輪に硝子さんが入って周りをみんなで取り囲む。
悟さんは七海くんを海に沈めたり、浮き輪をひっくり返そうと頑張ってる。やりたい放題のムードメーカーって言葉がしっくりくるなぁ。
七海くんも硝子さんもすっごい嫌そうだけど笑 硝子さんにすっごい怒られている悟さん。
ターゲットが私に移った。
傑さんから借りたTシャツのまま海に入っていたので、そのTシャツの中に手が入り込む。胸の下で止まり、ゾクゾクした感覚になる。
悟「なぁ、この水着、自分で選んだの?」
顔が近い…!今まであんなにはしゃいでたのに、なんでこんな雰囲気になってるの?!
硝子さんと七海くんは、ちょっかいかけられるのが嫌で離れていってしまった。
『硝子さんと一緒に選びました。大人っぽくしたくて…』
と正直に答えると、耳元に顔を寄せて
悟「…可愛いし似合ってる♡」
と囁いた。
心臓が跳ねて顔が真っ赤になるのを感じた。そのまま悟さんが海の中で抱きしめてくれる。
首のあたりにキスされたかと思うと、ちくっとした痛みが走る。
『えっ痛っ?!なに?』
悟「じっとしてろよ。おまえが可愛いのが悪い」
そう言いながら何度かチクチクした痛みを感じた。