第12章 2月
昼休みに一度寮に戻って、部屋の片付けをした。ここ最近、疲れて帰ってくることが多くてできてないことが多かったから。時々傑さんがしてくれようとするけど、私よりも忙しい人に手伝ってもらうのは気が引ける。それに、私の部屋なんだから私がやらないと!
せっせと片付けをして、2年生の教室に向かう。2人に作ったのはフォンダンショコラ。あったかい状態で食べてもらいたいから、今日お部屋で渡したいけど、もしかしたらもらえないからと怒ってるかもしれない。お部屋で渡すって伝えないとな…。まあ、いろんな人からもらってるだろうから、私なんて霞んでしまうだろうけど…
『え?いないの?』
結構時間ギリギリになってしまった。2年生の教室にいないとなると、これから探すのは無理。私はこの後、任務に行かなきゃいけなくて、ちょうど放課後ぐらいの時間に戻ってくる予定だ。メールでもいいんだけど、直接伝えたかったな…
硝子さんが伝言してくれるというので、放課後にお部屋に来てもらえるようにお願いした。
任務に向かう途中の車内でメールを送ると
傑“任務、気をつけてね。部屋で待ってる。”
悟“言われなくても、いつも行ってるだろ。”
彼ららしい文言で授業中であろう時間帯にすぐに返事がきて思わず笑ってしまった。
今回の任務は、灰原くんの活躍によりすぐに終わった。なんだか置いていかれている感覚。2人ともどんどん強くなっていく。
ここんところ、早朝ランニングにも行けてないし。
とりあえず、悟さんに稽古つけてもらいたいけど、そんなに暇じゃないんだよね…はぁぁ〜
任務が終わり、灰原くんが報告書を書いている横でミルクティーを飲む。
七「部屋に戻らなくていいんですか?」
灰「あとはやっておくからいいよ!」
そう言ってくれる優しいクラスメイト。でも、いつもお願いしちゃってるしなぁ…
『いいの。やることやってからにする。というより、やってるの灰原くんだけど』
これが仕事になるんだから、今から慣れておかないと。プライベートと仕事は別。会いたい気持ち、焦る気持ちはもちろんある。けど、今後私が待つ側になることは明白。自分のやるべきことをしっかりやろう。
灰原くんが頑張ってくれて、すぐに終わった。
2年生の教室に寄ってから部屋に戻ろうっと!まだいるかもしれないし♪会うの楽しみだなぁ♡
