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真珠の涙

第4章 変化


夏油side

高専に戻って報告をする。
それぞれに思いはあるだろうが、1番は君だろう。攫われて足を引っ張ったと思ってる。

強くならなくては。
彼女を守るために。


いつものように部屋まで送っていくと、ドアが閉まる直前に振り返って悟と私の手を引いて部屋に入れてくれた。
1人になるのが怖いんだろうか。それは配慮が足りなかった。声をかけようとすると


『…抱いてください…何も考えられないくらい』


耳を疑った。
今まで3人で過ごすことはあったが、こんなことを言うとは予想外だ。
傑「…!君は…何を言ってるのかわかってるのか?」
驚きすぎて強い口調になってしまう。悟は思うところがあるのか、風海の手を引きベッドへ向かう。

悟「傑、する気ないなら出ていけよ。」

する気がないとかあるとかじゃないだろ。目の前で好きな子がキスされているのを黙って見てろっていうのか?これから親友に抱かれるんだぞ。部屋に戻っても、それを想像して1人でするのか?!そんなの我慢できるわけないだろ。

傑「悟…君だけ抜け駆けはさせない」


風海の背後に回り、何度もキスする。
傑「愛雪、生きててくれてありがとう。」

泣きそうな表情でキスに答える彼女が愛おしくて仕方ない。


悟と交代で何度も彼女を抱いた。
生きていることを実感できるように。

大切な女の子のはずなのに、不思議と嫌な感情は湧いてこなかった。たぶん悟も彼女のことを大切に思っているのが伝わったからだと思う。

3人で結婚する方法はないんだろうか?
悟は本気でそう思っているだろう。夏油の名にこだわりがあるわけではないが、五条家に入ることは避けて欲しい。より狙われてしまうのではないかと不安だ。いっそのこと、武神に婿入りするのもありだな。
現実的な方法を考えてみよう。
だから君は、安心して私たちに愛されていいんだ。

愛してるよ風海。
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