第4章 変化
五条side
濃密な夜…というより朝を過ごして教室に向かう。俺としては大満足で機嫌もいい。今ならどんな任務もこなせそうだ。
けど、厄介なのは呪霊よりも親友だ。
まさか同じ女を好きになると思わなかった。気が合うっていうのはこーゆーことなんだろうか。
本当はまだアイツを独り占めしておきたかったが、授業や任務に出ないともうしないと言われた。夜まで部屋にいると約束したから、俄然やる気がでた。そもそもシーツに包んでつれてきたから着るものもないハズ。外には出られない。そーやって閉じ込めておくのも一つの手だと悪い考えが過ぎる。
教室の近くまで来ると硝子が廊下に立っていた。
硝「やっと来た。おい、アイツどうにかしろよ。」
外からでもわかる禍々しいオーラ。呪術師は呪いを生まないんじゃなかったのか?と思うほど。硝子は逃げてきたってわけか。
悟「やれやれ、嫉妬深い男は怖いね〜」
ポケットに片手を入れたまま、教室のドアを開ける。
悟「傑、朝から機嫌悪りぃな。俺はすこぶる機嫌がいいんだけど♡」
傑「…機嫌が悪いように見えるかい?誰がそうさせているのか教えようか?」
おぉ怖いな。まったく罪な女だね風海は。人間を惑わすのは歌声だけじゃないらしい。
でも誰にも渡さない。
たとえ傑相手でも。
悟「愛しの風海は今頃、眠り姫だ。朝までつき合わせたから」
傑「…!!悟…どうやら本気になる必要がありそうだ」
俺の一言で傑のボルテージが一気に上がったのがわかる。やり合おうとした時に大きな音を立ててドアが開いた。
担任が入ってきたのを合図に一度呪力を収める。睨み合いは続いたまま席についた。硝子は机を移動して少し離れた場所に座った。
夜「お前らいい加減にしろ。建物を壊したら自分たちで直せよ?前回のように半壊したら、わかってるんだろうな?」
言われている意味はわかる。が、譲れないことがあるんだ。この脳筋野郎は何にもわかってねぇな。
返事をしないでいると、とんでもない交換条件を出された。
夜「…返事をしろ。はぁ…武神の護衛を外すぞ。」
悟傑「はい。すみませんでした。」
言われた瞬間、傑と結託してでも外されることだけは阻止しなくてはならないと感じ、即座に返事をした。おそらく傑も同じことを思ったんだろう。硝子はため息をつきながらも笑っていた。