第30章 子供は私だけで育てると決めた日(凪・凛・カイザー)【中編】
ミヒャエル・カイザー
あの後私は直ぐにドイツにいる親友の家に転がり込んでから日本にある実家に戻る準備をしていた。あれから3日ぐらい経つがその間にミヒャエルからは電話やLINEにメールも来ていたし、ミヒャエルのチームメイトのネスくんからも連絡が来ていたが全部無視していた。もう婚約破棄したし関係ないと思いながらテレビをつければニュースで
『バスタード・ミュンヘンのエース、ミヒャエル・カイザー氏婚約破棄か』
と出ていたので何処から情報が出たのだろうと驚いていればさらに驚愕なニュースが出ていた。それはミヒャエルの熱愛報道であり、婚約破棄された直ぐに新しい女の人を作ったのかと怒りが湧いた。だけどまぁもう関係ないのだからと怒りを収めようとしていれば、親友の方が怒っていた。
「全く、ミヒャエル・カイザーっていうのは最低ね!だからあんな男とはさっさと別れなさいって言ったのよ!」
『アハハ…』
そんな会話をしていれば玄関のインターホンが鳴り親友が「誰かしら」と言いながら歩いていったと思えば直ぐに罵声が聞こえ何かを叩く音が聞こえ、驚いて玄関に向かえばそこには顔を赤く腫らしたミヒャエルがいた。