第1章 ドズルさんの場合
〜♪ 〜〜♪
🌸「あ、着信だ……わ、久し振りの友達からだ! もしもーし」
🦍「誰?」
🌸「昔の幼なじみ! 中学校まで一緒だったんだよね〜」
🦍「ふぅん……」
🌸「あ、今の? 彼氏の家にいて……え?」
🦍「どうしたの?」
🌸「…………」
🦍「🌸?」
🌸「何言ってるの……? なんでそんな酷いこと言うの?」
🦍「ちょっと貸して」
🌸「あ、ドズルさん!」
🦍「俺の彼女泣かせたらただじゃ済ませないよ?」
🌸「え……」
プツン……。
🌸「あ、勝手に切らないでよ……!」
🦍「🌸を泣かせたやつは絶対許さないから」
🌸「私は別に、泣いてなんか……」
🦍「泣きそうな顔してる」
🌸「……なんで分かるのかなぁ」
🦍「はははっ、すごいでしょ?」
🌸「すごいけど……」
🦍「で、本当はどうなの?」
🌸「……実は通話で、今の彼氏と別れて俺と付き合えって……」
🦍「あ〜、それはニセモノだったかもね」
🌸「え?」
🦍「もしかして、その友達、スパムか何か踏んで誰かに乗っ取られていたんじゃないかな」
🌸「そういえば……声とか違ったかも」
🦍「今度は不用心に電話に出ないようにね?」
🌸「うん、気をつける」
🦍「🌸に悪い男がついても困るし……」
🌸「え? 何?」
🦍「はっはっはっ、なんでもないなんでもない!」
🦍「とりあえず、次デートする場所決めよっか」
🌸「うん!」