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《赤井夢》Happiness{R18}

第56章 返事 ✴︎




「では美緒さんは…あの男が過去にどんな事をしていても、一緒にいたいと思えるんですか?」

『え…過去にって…』




それは安室さんが赤井さんを
憎むようになった出来事のことを言ってる…のかな…?






「こんな事を言うのはどうかと思いますし
過去の話を出すのは卑怯かもしれませんが…
あの男は…以前僕の…」

『っ、ストーップ!!!』

「!!」






私は安室さんが話し出す前に、彼の口を手で塞いだ。





『それ以上は言わないで下さい…
赤井さんの過去の話…あなたの口からは聞きたくない…』





誰にだって、話したくない過去の一つや二つはある。

気にならないと言えば嘘になるし、聞きたいのが本音…



でも安室さんから話を聞くのは
何となくだけど間違ってる気がするから…


それに赤井さんはきっと
いつか私にも過去の事を話してくれるって…信じてるから。






『あの人がいない所で…
私の知らない彼の過去を聞くのはもう嫌なんです。
もちろん知りたい気持ちはありますけど
安室さんから話を聞いてしまうと赤井さんが傷つくかもしれないので…』






以前、赤井さんとジョテイさんが付き合ってた事を
別の人から聞いた時だって、私も苦しかったし
赤井さんとジョテイも苦しんだ…


もう二度と…同じ事は繰り返したくない。



安室さんの口からゆっくり手を離すと
何故かすぐに手首を掴まれた。







「美緒さんの手…小さいのに柔らかいですね…」

『ちょっ…、は、はい!?』





…この金髪の人いきなり何言ってるの!?




力を入れて手を引き寄せようとしたけど
握られた手首を掴む安室さんの力は思ったよりも強くて…


安室さんは私の手を再び口元に近づけようとしていた。





『っ、やめて下さい!は、離して…!!』






このままじゃ掌にキスされる…!


話を遮るために私から唇に手を当てたのと、
安室さんからキスをされるのでは訳が違う!!



必死で手を引いて抵抗していたその時…



私達の元に近づいてくる足音が聞こえてきて
その足音の主である人は
背後から安室さんの肩を掴んでいた。




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