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《赤井夢》Happiness{R18}

第54章 放心




『……赤井さん、
人前でくっつかれると恥ずかしいよ…』

「嫌か?」

『……嫌じゃない。』



恥ずかしい気持ちがあるのは本当だけど
嬉しい気持ちの方が強い…


きっと赤井さんもそんな私の気持ちなんてお見通しだろう。




「フッ…可愛い奴だ…」

『っ、ん…』


面と向かって可愛い、と言われ顔が熱くなったのを感じていると、赤井さんからの甘いキス。


玄関で立ったまま数回キスを繰り返し
唇が離れると、2人で顔を見合わせて微笑み合った。



『あ、赤井さんお腹空いたよね?
今日は私が晩ご飯作るよ!』

「すまないな。」

『この前お粥作ってくれたお礼もしたかったから
ご飯出来るまでゆっくりしててね。』



その後、一緒に夕食を食べ終えた私達…


週末の休みもいつも通り仲良く過ごした。



安室さんからの告白の返事はまだ出来ていないけど
私はこれからもずっと赤井さんと一緒にいたい…


会う度にその気持ちが強くなっている気がする。




『ねぇ、赤井さん…』

「ん?」



寝室のベットで抱き合いながら眠る前に
ずっと聞いてみたかった事を尋ねようと思った。



『これから先もずっと…
私と一緒にいてくれるんだよね…?』

「当然だ。」

『じゃあもし…組織の事が解決して
アメリカに帰る事になったら…その時は…「美緒」…。』




話している途中で名前を呼ばれて遮られたから
きっと赤井さんは私が聞こうとしたことを察したんだろう。



その時は私も一緒に…






アメリカに連れて行ってくれるんですか?って……








「何度でも言う、俺はお前と離れる気はない。」

『うん……』

「今は…それ以上の事は何も言えないが
何も考えていないわけではない。」

『っ、え…?』





それって……将来のことを考えてくれてるってこと…?







「いつかお前にちゃんと言葉で伝える…
だから今は待っててくれないか?」






…そんな事を言われて"イエス"以外の返事なんて
私には思い浮かばなかった。

赤井さんがずっと一緒にいてくれるなんて
分かってたはずなのに…


わざわざ先の事を尋ねる私は貪欲だ。





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