• テキストサイズ

《赤井夢》Happiness{R18}

第50章 同行




『?昴さん…?』

「美緒…悪かったな。」

『え?』

「こんな事件現場に連れて来て…
あまりいい気はしなかっただろう。」

『っ…』



本当に…赤井さんには敵わないなぁ…。


きっと私が犯人の仙波さんの背中を見てた様子で
私の気分が沈んでしまったことに気付いたんだろう。



赤井さんは
いつも私の些細な変化に気づいてくれるね…。






『昴さんのせいじゃないですよ。
私は大丈夫ですから…
それより話があるって言ってましたけど…』

「ああ…さっきボウヤにも少し話したことだが
俺がFBIに入った理由…お前には話しておこうと思ってな。」




それって…赤井さんのお父さんが関わっていた
羽田浩司さんの事件の話だよね…?





「俺の父は羽田浩司の事件を調べていたんだが…
17年前、急に消息を絶ち、現在も行方不明だ。
俺は父の事件の真相を探る為にFBIに入った。」


『でも赤井さんって…イギリスと日本の血が流れてるって
昔アメリカで会った時に言ってましたよね…?』




確かFBIってアメリカ国籍の人しか入れないはずじゃ…




「大学はアメリカに留学して
グリーンカードとアメリカの国籍を取得したんだ。
母には反対されたが、説得して了承も得たからな。」


『そうだったんですか…
赤井さんのお母さんは日本に?』

「ああ、恐らく妹の真純と暮らしているが
母も俺が死んだと思っているままだと思う。」




じゃあ生きているのを知ってるのは弟さんだけなんだ…


実の母親にさえ黙ってるなんて…
ひょっとして赤井さんのお母さんも例の組織に狙われてるとか…?


例えそうだとしても
そんなに秘密だらけの関係って…





『寂しくないんですか?家族がバラバラなのに…』

「家族にはいずれ会える。
それに、俺にはお前がいるからな。寂しくなどない。」

『っ…』





そんな風に言われたら
嬉しくて飛び跳ねたくなるじゃないですか!!

赤井さんって本当に私を喜ばせるの上手だよね…




/ 762ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp