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《赤井夢》Happiness{R18}

第48章 脆弱




準備室の隅の方でしゃがんだ私は
手を強く握りしめながら助けを待った。


その間も扉の外にいる男の人は
私に対して「諦めて出て来い!」などの罵声を上げ続けている。



……怖い…




私……ここて死んじゃうのかな…?



もう二度と…赤井さんに会えないのかな……



そんなの嫌…




まだ死にたくない…死にたくないよ…










『助けて…赤井さん…』




赤井さんの顔を思い浮かべたら涙が流れてきて
頬に流れた水滴を拭っていると、外から男達の声が聞こえてきた。




「鍵持ってきたぞ!!
あと廊下にこのスマホ落ちてんの見つけた。」

「中にいる奴が落としたのか?
つーことは警察に通報はできてねーようだな…」




…確かに警察には通報していないけど
きっと赤井さんがしてくれているはず……


心の中でそう唱えていると、
準備室の鍵が開けられる音がした。



「!!チッ……!
机とか積んで開けられないようにしてやがる。」

「こんなの2人で力入れて押せば開くだろ。」

『っ……』



扉の方からは2人の男性が思い切りドアを押していて
少しずつ椅子と机が動いてしまい、
私が作ったバリケードはすぐに破られて、男性2人が中へ入ってきた。



『っ、ぁ……』

「ったく…手間取らせやがって…」

「どうする?この女…ここで殺すか?」

「当然だろ。」



一歩一歩私の近くに歩み寄ってくる犯人達…


彼らの手にはキラッと光るナイフが握られていて
私の体はガタガタと震え出した。



『や、めて……来ないで…!!』



近づいて来ないように訴えても
聞いてくれるはずもなく……

私のすぐそばまで来た男達は私の顔を見てニヤついていた。





「へぇ…結構可愛い顔した女じゃねーか。」
「確かに。なぁ、ちょっとだけこの女で遊んでいいか?」
「んー…そうだな。久しぶりに楽しむか。」





男性達は話終わるとしゃがみ込んでいる私にさらに近づき
視線を合わせて、ナイフを首元に当ててきた。








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