第9章 夏油傑 記憶喪失
「ふぁあっ!あっ、イク、だめぇっ…イッちゃうよっ」
「ここが好きなんだね」
「あんっ!傑…っんんん!!」
ダメって言ったのに下腹部で何かが弾けた。
じんわり温かくてこれが絶頂なんだと理解する。
体を起こした傑は一番上の棚を開けると、
コンドームの封を切って自身に取り付けはじめる。
「それ…」
「必需品だからね。ここにあると思ったんだ」
あまりにもスムーズな動きだった。
けど、一度もしていないのに用意してたってことは…
「今も昔もなまえを愛してるよ。
今度はキスしながら一緒にイこうね」
「うん…!」
初めての大きさに絶句したけど、
傑が優しく丁寧にほぐしてくれたから何とかひとつになる。
「あっ、あぁっ好き…!ん、ふぅっ、好き…傑っ…!」
「なまえ…、ん…好きだ…、っ、愛してる…」
腰の動きがずんずん速くなる。
キスする余裕がないほど奥に打ち込んできて、絶頂の波がくるのを感じる。
「イってなまえ…!もう我慢できない…」
「ぁあ、っ!イク、一緒にっ!んぁっ、ぁあああっ!!」
最後の一突きでビリビリッと脳天まで快楽がせり上がる。
激しい行為が終わっても
体の上下を何度も引っくり返して魚を追うようなキスをする。
「そう言えば、私達は付き合って何ヶ月になるの?
高専で出会ったというのであれば…」
「あー…えっと」
疑問に答えるべきか正直迷った。
でも、知っていてほしかったから…
<終>