第8章 夏と恋とひんやり甘味
翌日ー。
お店の前に店主が行方不明だと張り紙が貼られた。
「ん?穂乃果さんだべ!?」
お店の前を通りかかった続逸さんが不審がって張り紙を見て言った。
ガラーと扉を開けてお店の中に入るとお手伝いの女子達に聞いた。
「あれ?穂乃果さんは?」
「それがどこに行ったのかわからなくて。知りまへんか?」
「わからんなぁ。わいも最近、おかしいなと思ったんよ。いつも届いてる手紙が来てないからさ。行方不明だと宛がなぁ。でもここは武士さかい!なんとしても探してみるたい。」
それから女子達に詳しく話を聞いてお店を出た続逸さんはてくてくと歩き出して吾郎さんの家に向かった。穂乃果さんを探し出すことを告げるのとこの道を通れば何か手がかりが見つかるかもしれないと思ったのだ。
そして吾郎さんの家に着いてあれこれ話した。
「それではよろしく頼みました!」
「穂乃果さんは絶対に探してみせます!待っていてくだせい。」
続逸さんはそう言って颯爽と吾郎さんの家を後にして行った。
絶対に見つけて見せるぞ!