第1章 新米の季節
「行ってきまーす。」
今日も元気に学校に通うべく自転車を走らせる。最近は自転車の事故も増えてきて高校生もヘルメットを被ることが義務付けられた。確かに頭を守ることは大事だけど夏は暑い。
シャカシャカシャカー。
自転車を駆け上る。帰りは下りだから楽なのに行きは登りだからきつい。途中で諦めて自転車を押しながら歩いた。
朝練は中学の頃から経験してるのでもうすっかり慣れた。なので早起きは随分得意となった。学校に入り、駐輪場に自転車を停めて校舎に入る。ジャージに着替えてテニスラケットを持ってテニスコートに入る。
「おはようございます。朝練を始めるぞ!」
うちのテニス部の顧問は結構厳しい。体罰はないものの厳しくて熱い男の教師だ。なぜならうちの高校のテニス部は強豪で毎年、優勝しているから期待がかかだてるのだ。
「はぁ、はぁ。」
日差しが暑い。帽子を深めにかぶってボールをひたすら追う。
部活が終わると教室に戻り水筒に手を伸ばす。冷たい麦茶が美味しい。部活が終わる頃にクラスメイトがぞろぞろやってきて朝の会が始まる。そして担任の先生の確認事項があった後、読書の時間が始まるのだ。時間は10分だけ。私は何となく時代物の小説を読んでいた。
そして何気なく休憩を挟み、授業が始まる。
3時間目が終わる頃にやっとお昼の時間がやってくる。母の作る弁当が楽しみだ。今日はどんなおかずが入ってるのかな?とかどんな盛り付けなのか弁当箱を開けるのが楽しみだ。
「やったぁ、からあげとおにぎりだ。」
みんなはおにぎりとおむすびの違いは知ってるだろうか?
おむすびは絶対に三角じゃないといけないと決まりがある。しかし、おにぎりは丸でも四角でも三角でもどんな形でもお米が握れていればいいのだ。
また、おにぎりはラップに包んであるイメージだが、おむすびは竹皮に包んであるイメージがある。