第2章 おまけオチ
「……って言う話はどうかな?」
「え、それが面白い話なんスか?」
俺は休日に、MENとトランプゲームをしながら先程の話を終えた。
「これをドズさんに話したら面白がるかなって」
「いやいや、それ、ホラーっすよ」
「あー、ホラーか、そうだよなぁ」
と言いながら、俺はトランプを眺めた。
「てか、俺ら男二人だけで、なんでババ抜きしてるんです?」
「それは……」俺は手持ちのトランプが一気に揃うことに気がついた。「あ、やった、揃った!」
「あー、負けましたねぇ」
そう言いながら、MENは手持ちのトランプを机に置いた。やはりジョーカーを持っていたのはお前か、なんて言うと、二人しかいないんだから当たり前ですよ、とMENが言った。
「じゃあ、もっと面白そうな話考えてくるわ」
と俺がソファから立ち上がろうとした時、MENがちょっと待って下さいと呼び止めた。
「何?」
「その話のオチってなんだったんです?」
「え?」
「手紙っすよ、手紙。ドズルさんへの思いを綴った手紙」
「そりゃー燃やしたんだよ」
「今時焼却炉なんて各学校にないんすよ?」
「え、マジ?」
と俺が驚けば、MENは高い声で笑った。
「だから、そこら辺に火つけて燃やしたら、絶対ドズルさんに見つかりますって」
ドズルさんは鋭いんだから、と。
「まぁまぁまぁ、ただの作り話だし、なんだっていいのよ」
と俺はこの話はもうやめようと立ち上がり、トランプを片付けた。
……MENは、否定してこなかったな。
いや、今はもう考えるのはもうやめよう。こんな話、作り話だったのだから。
おしまい?