第1章 スライムの好物
田舎で弱い魔物しかいないので
ダンジョンには誰もいない。
薄暗い洞窟の中をこの世界では誰でも使える
生活魔法のライトで照らしながら進む。
始めは草もなく魔物も見当たらなかったが
奥に進んで行くと、空気が少し湿っぽく
なってきてスライムを見かけるように
なってきた。
スライムは子供でも倒せる弱い魔物。
ルシアリアは倒す事はせず、薬草を目指してどんどん奥へ進む。
30分程歩いたくらいだろうか。
ルシアリアは何かに躓き転んでしまった。
「いたぁ。何?」
足元を見ると数匹のスライムが纏わりついていた。
「なんだ。スライムか。もぅ!あっち行って!」
そう言って足をバタバタさせると
何匹かは取れたが、残りはなかなか
取れない。
そうこうしてるうちに取れたスライムが
また寄ってくる。
ルシアリアが何度剥がしても寄ってきて、
さらにスライム達が集まってきて
気づいたらたくさんのスライムに
囲まれていた。
ヤバいと思った時にはもう遅かった。
「やぁもう!何なの?」