第19章 王様との謁見
自分の治癒魔法でいろんな事が予想できる
事に驚きながらもどうしたいかを考える。
救える人は全て救いたい。でも先程
ジークベルトが言った心配もいろいろ
ある。有名になりたいわけでもない。
どうすればいいかわからなくなり
フォルトを見る。
フォルトを見ると微笑んでくれる。
フォルトはルシアリアがどうしたいか
わかっているようだ。
「ルアのしたいようにしていいよ」
その言葉に励まされ決断する。
「私は多くの人を救いたいです。
苦しんでいる人を放っておけない」
その言葉ににっこりジークベルトが笑う。
「君ならそう言うと思ったよ。
もちろん僕達王族もさっき言ったような
事がないように君を守るつもりだよ」
皆がルシアリアが決めた事に賛成してくれた。
「医師の仕事がなくなるなら別の仕事の
斡旋をしたり、病気の人は移動が
出来なかったりするからどこから
回ったらいいか計画も立てたり
…そんな仕事は国で補佐していくから」
「聖女の称号の授与も早いうちに
執り行わなければな」
国王様も乗り気である。
「聖女…私なんかが聖女なんて…
いいのでしょうか?」
「もちろんだとも。病気を治せる者なんて
いないのだ。ルシアリア以外考えられない。」
「…ありがとうございます。謹んで
拝命致します」
「うむ。今後の活躍に期待しているぞ」
その部屋にいる人達が拍手をくれる。
「さて、今後の事もいろいろ決めて
いかないといけないけど…まずは
護衛の件だけど…君を守るのは
フォルトでいいかな?今、何か
依頼は来てる?」
「いや、ちょうど区切りがついたところだ。
任せとけ」
「いいの?」
「ルアを守るのは俺しかいないだろ?」
「うん!よろしくお願いします!」
フォルトがいてくれるならこれ程
心強い事はない。
急な展開の話だったが何とかなる
気がしてきた。