第6章 in フラれちまった悲しみに(最早“in”は不要)
智くんは握った手を開いて、モジモジとシーツを弄くりながら話を続けた
智「…松岡さんは、今度こそ絶対に奥さんと別れるからって言ってくれたけど…そんなの、本当は関係ないんだ…
…僕ら、始めから間違ってた…愛し合ってはいけなかったんだ…
…だからこれ以上、罪を重ねて後ろを向いて歩くのは…もう、嫌なんだ…
…それに」
智くんは顔を上げると、じっと俺の顔を見た
智くんの瞳は、常に水分量が多いのか、またうるうると潤んで煌めいていた
智「僕も、翔くんのコト好きだよ
…真面目で正直で…
嘘偽りなく、僕を好きって言ってくれた
…そんなアナタが、僕も、好きです」
翔「さ、智くん……智くん……じゃあ、本当に……」
智くんはニッコリ微笑んで頷くと
また俺の手を握った
智「だからね、翔くん…
…翔くんのハジメテは、僕のモノだよ?」
翔「智くんっ////」
感極まって泣きそうな俺の目尻に、そっと口付けると
智くんはそのまま俺を抱き締めた
智「………続き、しようか?」
翔「Σはっ……はいぃッ!!////」