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OH CHERRY!─山コンビ─

第14章 live=love!


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ニノ「………智さん、大丈夫ですか?」

智「……………うん」



病院の待合室でお会計の順番を待ちながら項垂れる僕を気遣って

二宮くんが僕の手を握る


僕は、その手を力無く握り返して小さく頷いた



ニノ「診察の結果を、ちゃんとチェリーに言うんですよ?智さん」

智「………でも………」

ニノ「もし、一人で言うのが嫌なら、俺が一緒に行ってあげましょうか?」

智「…………うん」


受付「櫻井さん

櫻井智さん」

智「あ、はい」



優しく僕を気遣ってくれる二宮くんに、また小さく頷いてみせた所で受付に名前を呼ばれ

僕は返事をしながら顔を上げた



智「…………」



(…櫻井…智、か…)



その名字で初めて呼ばれた時の胸の高鳴りを思い出す



嬉しくて

嬉しくて

嬉しくて…


人目を憚らずに躍り出しちゃいたくなる位に嬉しかった



智「…………」

受付「櫻井さん?お会計が出ておりますが…」

智「あ、すみません」



僕は再び受付に呼ばれて、慌てて立ち上がった



それからお会計を済ませて薬の処方箋を貰い

二宮くんと一緒に病院を出る



ニノ「……どうします?

薬貰ったらすぐに帰りますか?」



僕と手を繋いだまま、二宮くんがまた優しく訊ねる

僕は、今度はハッキリと横に首を振った



智「………女子会、するんでしょ」

ニノ「でも、家で安静にしてた方が良いんじゃ無いですか?」

智「………良いの。

ストレスも良くないって、お医者さんが言ってたし……今、帰ったら、僕……」

ニノ「…………解りました」



二宮くんは僕の手を握り直して、にっこりと微笑んだ



ニノ「じゃあ、俺んちで女子会しましょうか?」



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