第13章 愛の花を咲かせよう
(そ、そうか、冗談なんだ…
きっとこのサングラス同様、智くんが松岡さんと会ってるなんて、ふざけた冗談なんだ…!!)
俺はプルプル震えながら、取り敢えずサングラスを掛けた(←何故)
「……何も見えねぇぞ?(汗)」
チャラいサングラスの視界の悪さに引きつつ、ポケットの中から携帯電話を取り出す俺
「……そうだよ……悪い冗談に決まってる」
内心、超絶ビクビクしながら、智くんに電話を掛ける
電話は、数回コールしてから智くんに繋がった
『もしもし。』
「あ、もしっ…もしもし智くん?(汗)」
『うん。…翔くんどうしたの?仕事中じゃないの?』
「いや、まだ休憩中で…てか、ささ、智くん今どこ?お家…だよ、ね?」
どうも、自宅ではないっぽい電話の向こうの雑踏に、胸が異様に騒めく
『ん〜ん、外。てか、区役所。』
「区役所?」
『うん、そう。』
何でまたそんなトコにと思っていたら、智くんがちょっと焦った声を出した
『ああ、今行きます!ごめん翔くん、ちょっと呼ばれちゃった…』
「あ、あそう?じゃあ…」
『え?貰って来てやるって…松岡さん良いですって!』
(Σ松っ…!?)
今、智くんの口から最も聞きたくなかったワードが飛び出し、激しい目眩を覚える
「ま、まつ…まつ、まつお…」(←倒れそう)
『ごめん翔くん、ちょっと切るね!』
─ブツッ…ッー…ッー…
今にも倒れてしまいそうにフラつく俺に向かって、事も無げにそう言うと
智くんはさっさと電話を切ってしまった