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翼に憧れて【進撃の巨人】

第7章 始まりと終わり





マリーはふと、空を見上げる。
薄暗くずっと漂っていた厚い雲が、嘲笑うかの様にその場を見下ろしている。

もう一度足元を見下ろす。
愛しい人は濃い紅に染まり、自分の顔についた血からはその人の香り。漂う蒸気。


『そうだ。世界は残酷なんだった。』

マリーは同じように空を見上げた過去を思い出し、全てを恨んだ。

自分はまた1人になったのか。

空からはいよいよ雨が降りだし、少女を濡らす。地の紅を薄め清めていく。

少女の頬を一滴の雫が伝う。
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