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傍にいる[推しの子]

第20章 芸能界 第12話 ▲



アクアside

俺はレンをリラックスさせるため
頭を撫でていた

するとレンが話掛けてきた

『…あのね、アクア』

「ん…??」

『私、ずっと考えてる事があるの』

「…無理に話さなくても良いんだぞ??」

レンが考えていた事が
気になっていなかったと言えば嘘になる
考え事を聞こうとさっきは止めて
思わぬハプニングがあったが
流石に無理に聞こうとは思ってはいなかった

『んーん、話す…だから、聞いてくれる??』

「…分かった」

『…かなちゃんの事、なんだけど』

「有馬…??」

有馬の事??
レンは有馬の事でずっと悩んでいた??
確かに撮影後から様子は変だったが…

『ほら、私はさ…
この世界の話を知ってるでしょ??』

「おう」

『さっきの撮影の最後にかなちゃんは
とある顔をするんだけどね、その顔を見てから
ずっと胸がモヤモヤしてて、転生前…
私はかなちゃんの事好きでね
そのとある事に関してずっと応援してたのに
今、それが出来ないでいるの…』

「その「とある事」は言えないんだな??」

『うんごめん…その事は言えない…』

「お前、有馬好きだよな」

『勿論!!転生前も今も大好き…っ
でも、…この胸のモヤモヤの正体が
何なのか分からない』

つまり、レンは有馬の事ではなく
自分自身の気持ちの正体が分からないと…

今の俺と同じだな…

「なるほどな…」

『かなちゃんの応援がしたい…
だけど私の感情がついてきてくれない…
私は…どうしたらいいの…??』((グス

レンの話は漠然としていて
流石の俺にも答えを出してやれない…
だけど、今出来る事はある

「話してくれてありがとな、苦しかったろ??」

『…あくあぁ』((グス

泣き始めたレンの涙を拭う

「だけど、ごめん…
俺はその答えを出してやれない」

『んーん、大丈夫…』

「でも今俺に出来る事が1つある」

『…なぁに??』

どんどん流れる涙を泣き顔も
可愛いと思いつつ拭いながら言う

「今だけ何も考えなくさせる事」

『へ…??』

「そろそろ我慢の限界だろ??」

レンの顔の輪郭を
指でなぞりながら問いかけた

さっき気付いたが時間が経っても
少しの刺激でレンの熱は再発する

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