第17章 世界の中心に魔力を注ぐ

こっちが…メリーに…

そう言った訳じゃないのに

メリーの方から…命令をして欲しいと…

いろはに提案して来て

メリーに…そうしろと…

命じる様に…と促されてしまう


はっきり…と言ってしまって…

今の状態で選べるシナリオは…

どれも…嫌だ…

どのシナリオにしても…

無理やりだし複数だし…


そんなシナリオを選択する位なら…

メリーに…頭を下げた方が…

１００倍…良い気がする…


メリーに…それを…命じてしまう事に…

私自身が…抵抗が…無い訳じゃない…


『姫様…。このままでは…その…今
残っている魔力も…尽きてしまわれますよ？
お願い致します、姫様。ご命令を…私に。
私に…姫様に…ご奉仕をさせて頂く事を
お許し頂けませんでしょうか？いろは様』

「メリ――ッ…ッ、
…ごめ…ん…な…さ…いッ」

よしよしとメリーの手が…
いろはの頭を撫でて来て

『姫様が…。謝る事…では…、
御座いませんよ？
元はと言えば…。私が
…姫様に…ご提案をした事。
こうなる…危険性も、
可能性も…知りながらに。
いろは様。
貴女を…ここへ…ご案内をした…、
私の所為に御座います…』


メリー…こんな時に…

そんな事…言うの…狡いよ…ッ

メリーの所為じゃ…無いのに…

叶人さんが付けた痕を消す為の手段の為なのに…