第16章 行くべき場所へ……

『ええ、ですから…姫様には…
この世界その物を…
急いで育てて頂かなくては…。
その為には…先に…行くべき…場所が
出来てしまいましたが』


「行くべき場所って？」

『本当の意味での…
この世界の中心であります…』

「ほんとう…の、
意味での…世界の中心？」


この世界の中心は…私が作ったあの…

海の真ん中のドーナッツみたいな土地だけど


メリーは本当の意味での
この世界の中心だと言って来て


『ですから…、
世界の中心はこちらで御座います』


そう言って　こちらと

メリーが指差して来たのは…下の方で

そのメリーが指をさしている

指の先を　いろはが見るが…

当然地面でしかない


「こちらって地面しかないけど？どちら？」


こちらはどちらと言いたげに
いろはがメリーの方を見ていて

『ええ、ですから…姫様。
この先が、世界の中心でございます。
姫様の世界で言えば…核の部分にありますね。
本来でありましたら、中心核は
６０００度の高温域になりますが。
この世界は…通常の世界とは異なりますから…。
地下に進んでも…高温の層は御座いませんので』


星その物の成り立ちも違うのだと…

そうメリーが言って来て

言ってしまえば　アプリの世界だから

星や世界の成り立ちが同じである必要もない

って…こと…何だろうけどさ

スマホの中には存在してるけど

リアルには存在してない…物…

それが…この世界その物…