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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第3章 始業


「寺坂、吉田、村松。首謀者は君等だな」

「えっ、い、いや…渚が勝手に」

言い訳の隙も与えず奴はそのまま教室を飛び出し…あっという間に戻ってきた


手にあるのは…表札!?しかも全員分


「政府との契約ですから、先生は決して『君達に』危害は加えないが…次また今の方法で暗殺に来たら……『君達以外』には何をするかわかりませんよ…?









家族や友人……いや、君達以外を地球ごと消しますかねぇ」

私達の住所まで特定されてるなんて…恐怖で張り詰められた教室の中で一人…







これでもいいんじゃないかと思ってしまう冷めた自分がいた



「なっ…何なんだよテメェ…迷惑なんだよォ!! いきなり来て地球爆破するとか暗殺しろとか…迷惑な奴に迷惑な殺し方して何が悪いんだよォ!!」

寺坂さんが半泣きで反抗するがかえって来たのは意外な答えだった

「とんでもない!君たちの暗殺自体はすごくよかった!!!」

顔に朱色の〇の顔を映し出す。いつもの顔に戻った
私もてっきり殺しに来たことを怒っているのかと思ったので唖然とした

「特に渚君、君の肉迫までの自然な体運びは百点です。先生は見事に隙を突かれました」

顔を◎にして渚さんの頭をポンと撫でる。かつての先生たちには褒めることすら一度もされたことがなかったのに

「ただし…寺坂君達は渚君を、渚君は自分を大切にしなかった。そんな生徒に暗殺する資格はありません!」


これは…教育のための叱責だ。さっきの顔と比べるとどうしてもそう思ってしまうし、安心してしまう

「人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。君達全員、それが出来る力を秘めた有能なアサシンだ。暗殺対象である先生からの、アドバイスです」

本当にそれをするかはともかく、今は言葉を耳に入れておいた

「…さて問題です渚君。
先生は殺される気などみじんも無い。皆さんと3月まで地球をエンジョイしてから地球を爆破です。それが嫌なら君達はどうしますか?」

「…!その前に…先生を殺します…!」

「ならば今やってみなさい。殺せた者から帰ってよし!」




『はああ、これで帰れなくなりましたね渚さん。表札と一緒に手入れされて終わりです』

「遊夢さん…」

『人の心配はする癖に自分に対しては無頓着なんですね。自分ならどうなってもいいと思っているでしょう?』
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