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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第3章 始業


ペタン  


ペタン




中学三年生の春

私達には早すぎる緊張がみんなの体を奔る


深呼吸をして落ち着かせる人もいる。


当たり前だ。私達の手にはピストル、機関銃、マシンガンなど。どれも私達が手にいたことない物たち


ガララと教室の扉が開き、奴が来た



「HRを始めます日直の人は号令を」

「き、起立!!」

黄色くうねうねとした触手、大学の卒業式典のような服と帽子、メールの顔文字そっくりな顔に下弦の月のようににんまりと開いた口元。皆一斉に武器を構える




私達は、この怪物を殺さなければならない




「気を付け、礼!」

号令を合図に瞬時に発砲を始める




「おはようございます。
発砲したままで結構ですので出席を取ります。磯貝君」

「…い」

「すみません、銃声の中なのでもう少し大きな声で」

「はい!」


銃声だけがけたたましく響く異様な光景。きっとどこを探してもここだけだろう

「遅刻なし、と。先生は嬉しいです」


本日の襲撃も失敗。
殺しの教室。いや、暗殺教室といった方がしっくりくるだろう

「今日も一発も当たりませんでしたねぇ。一人一人の視線、銃口の向きもバラバラすぎる。
もっと工夫しましょう、でないとマッハ20の先生は殺せませんよ」

そう、この怪物はとてつもなく早いのだ。クラスざっと29人、一斉に撃っても忍者のように残像を出しながらよけられる

「んなこと言ったってさー先生、これどう見たってただのBB 弾だろ?ほんとは当たってるくせに強がってるだけじゃねーか?」

クラスが「そうだそうだ」と賛同する

怪物はふうと一息ついて続けた

「では弾を込めて渡しなさい。
言ったでしょう?これは対先生用に作られたBB弾。君たちに被害はないが…」

パチュンと自身の腕(?)を撃つとあっけなく引きちぎれた
片割れは釣れたばかりの魚のように激しく動く。はっきり言って気持ち悪い

「先生の細胞を豆腐のように破壊できる。ああ、数秒あれば再生しますが
ですが君たちの目に入ると危ない。発砲は授業以外は控えること!」

なんてメンタル。奇襲から回避しながらも私達を庇う余裕があるなんて


「殺せるといいですねぇ、卒業まで

銃と弾を片付けて!授業を始めます」

私も普通じゃないけどここも大概だ。みんなのため息は始業のベルとともにかき消された
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