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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


「…今のうち!」
「さ、キミもフロア戻って! 今の事、ナイショね!」

警備員が抜けた裏口はすんなり入れるようになった。皆急いで駆けていく
唖然とするユウジさんに渚さんが声をかけた

「女子の方があっさりカッコいい事しちゃっても、それでもメゲずにカッコつけなきゃいけないから……つらいよね、男子は。
今度あったらまたカッコつけてよ、できれば麻薬とダンス以外がいいな」
にこりと笑いかけ、本当の事は何も言わず去っていく。そんな渚さんを見ていると何故か私が殺気立った。

『今何か蹴り飛ばしたい気分なんですけど』
「終わるまで我慢して(汗サンドバッグならいくらでもいるから」

そして無事皆と合流

「危険な場所へ潜入させてしまいましたね、危ない目に遭いませんでしたか?」
戻って来た私達を先生は心配したが、
「んーん」
「ちっとも!!」
みんなは綺麗な笑顔で返した

「どうしたの、渚?」
「…いや、結局今回女子が全部やってくれたし、僕がこんなカッコした意味って…」
「面白いからに決まってんじゃん」
「撮らないでよカルマ君!!」



という訳で6階もクリアし、非常階段へと足を進める

「あれ? 着替えるの早いな、渚」
早く気が付いたのは磯貝さん。これでも止まってる時間ってなかった筈なんだけどな…
「う…」
「そのまま、行きゃよかったのに。暗殺者がオンナに化けるのは歴史上でもよくあるぞ」
「い、磯貝君まで!!」
「渚君、『とる』なら早い方が良いらしいよ。ホルモンとかの関係で」
「とらないよ!! 大事にするよ!!」
『「その話は後にしてくれるか/ませんか」』
「…二度としません」
口をそろえて普通の対応をした私と烏丸先生
すいません渚さん、ブツの話は嫌いなんです。とりあえず君は悪くない




暫く歩いている最中、渚さんがふと思い出したように不破さんに聞いた

「そういえば遊夢ちゃんは結局変な男には絡まれなかったの?」
「本人がいるなら直接聞きゃいいのに」
「…いや、ちょっと…」

『別に話してても構いませんよ、どちらにしろ聞こえてますし』
私は振り向かずに言った


「まあ…面白かったしちょっくら話すか」
「早稲田さんがあの部屋で引っかけられたのは一人」
「それもかなり中年のブスだったよね~」
―――

「お嬢ちゃん綺麗だね、見ない顔だけど初めてかな?」
『…』
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