第4章 心も成長する
「え…これを育てるんすか…?」
子猫(南泉一文字)が厳しいというような声が聞こえた。
「うん、お友だちのはむちゃんがいっぱい子どもを産んじゃったから…」
「まぁ、なんだ。1種の勉強だと思って飼うことにしたから許してくれ。」
その部屋からは小鳥と雛鳥の声も聞こえた。
「オレ…こういうの呪いの本能が疼くから苦手なんだ…にゃ」
「どうかしたのかな?」
私が3人のいる部屋を覗き込んだ。
「あ!さんちょうもう!見てみて〜!
ハムスターって言うの!」
雛鳥は私に手のひらにいる小さな小動物を見せてきた。
「どうしても飼いたいらしくて、でも家だと家内の症状が気になってな。
こっちで預かってもらおうかと思って。
そのためには毎日こいつには、世話するように言いきかせたんだ。」
「毎日?」
「そらそうだ。そろそろチビも命の責任持つ覚悟を勉強してもいいんじゃないかと思ってな。
命に休みはねぇだろ?」
私はなるほどと顎に手を当てる。
雛鳥は子鼠を手のひらに乗せて嬉しそうに見つめていた。
「まぁ、チビが行き届かない時は本丸のみんなで見守って欲しい。
なるべくはやらせるつもりなんだが、保育園の事とかあったら難しいからな。
山鳥毛、頼んでいいか?」
「あぁ、その時は任せてもらおうか。」
子猫は難しい顔をしていた。
「お頭〜、俺には無理っすよ…にゃ」
子猫は本能が疼くようで難しい。
「仕方ないな。お前は当番から外す。」
「っす!すまない…にゃ」
子猫はホッとした表情を漏らした。