第2章 試行錯誤 (太宰治)
またまたある日の探偵社にて
『おはようございます』
「!おはよう月宮ちゃん、いい自殺日和だね!今日は非番なのにどうしたんだい?」
『明日外せない用事があるので…今日明日の分まで仕事をしてしまおうと思いまして』
「なるほどねぇ…外せない用事、か」
ーーー
『お疲れ様でした、お先に失礼します』
「月宮ちゃんお疲れ様ー」
バタン、
「ほんと、太宰もあのくらい真面目に仕事が出来たらいいのにねェ…」
「!与謝野先生までそんなこと、私はいつだって真面目さー」
「…どこがだよ」
「ねぇねぇ敦君、月宮ちゃん明日きっとデートだ」
「え!?なんで分かるんですか?」
「あの子が出勤日を休暇に変更してまで外せない用事なんてそれしかないだろう?!」
「…言われてみれば確かに、」
「月宮ちゃんは年上が好みだから相手は大人、そして相手の休暇に合わせている…つまり、相手は探偵社よりかは厳しめの職に就いているお偉いさんかなにかかな?」
「すごい細かく分析してるじゃないですか…」
「よし、敦君!明日の任務は尾行だね」
「警察のお世話になるのはやめましょう?」
「私達は探偵社員だから大丈夫さ!れっきとした調査だよ」
「…」
「でも、敦君もちょっとは気になるんじゃあないかい?」
「…ちょっとだけ…」
「うん、やっぱりね」
「明日はちょうど、港の方の事件の調査依頼が届いているからね、私と敦君で解決してしまおう」
「すぐ終わらせれば後を追えるってわけですか」
「ご名答、私めずらしく頑張っちゃうよ?」