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某国立新高等学校

第6章 第二学年一学期





そして4月1日。

教室に集まる様に言われた私たち。


フラフラしてばかりで教室に寄りつかない子たちも何故だか今日はカフェもパウダールームも閉鎖されているので教室に留まるしかなかった。


「うぜーよ!」

「腹へったあ!」

急に管理され始めたクラスメイトたちは文句タラタラだ。


「……あ、ちょっと!果音見て!」

ぼんやり窓の外を眺めていたなぎさが大声で私を呼んだ。

バスが数台校庭にやって来ていて、そこから男子生徒たちが降りてきていた。


「男子じゃん!」


「え?ナニナニ?男子ぃ?!」

思わず私が叫んでしまったのでクラス全員が窓際に集まってきてしまった…………

「ホント!男子だあ!」

「あっ、今バス降りたコ、かっわいい!」

「え〜あたしも目ぇつけてたのに〜」


バスを降りた男子たちはこれから「始業式」が行われる体育館へと吸い込まれていった。




バシン!!

いつの間にか担任の白田先生が教室に入ってきていて「名簿」?の様なモノを教卓に叩きつけた音だった。

いつもおとなしい白田先生が?!

動物の様に大騒ぎしていた子たちも一瞬怯んだ。


白田先生は誰とも目を合わさず、淡々と言う。


「―――――これから出席番号順に医務室に行ってください。身体検査をします。」

(検査??)

「この検査に合格した人だけが二年に進級でき、始業式に出席できます。」

ざわめく教室。

「不合格者および検査を拒否した者は退学となります。以上です。

それでは出席番号一番の青木さんから、医務室にすぐ行ってください。」




「なんか有無を言わさないよね?」

「どうしたんだろうね、白田。」





やがて私も呼ばれた。

初めて入る「医務室」は消毒薬の匂いがツンとした。

「宮本果音さんね?」

「……はい。」

「じゃ、着ている物全部脱いでここに立って。」

「え?」

「聞こえなかったの?裸になるの!!」


「………はぁ……」

びっくりしたが私は「検査」を拒否出来ない。だって退学になったら行くところがないんだもの。

思い切って制服を脱いだ。

「下着も!全部よ!さっさとしなさい!」



半ば強引に生まれたまんまの姿にされた私は白衣を着た「医師」っぽい人の前に立たされた………
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